2012年5月19日土曜日

本当に必要とされているのは○くても○品質な物なんです!

高くとも売れるものを作る

良い製品を安く作るのは、技術の王道である。
技術は良い製品を安く作るのに大きな意義がある。
しかし、日本企業は、“良い”よりは“安い”に傾いた。
より安い製品を作るのは、基本的には良いことである。
それは、1980年代までは日本企業の強力な武器になっていた。

しかし、多くの製品において“安い”ばかりに走って“良い”には、
大きな力を注がなかったのが、重大な問題だといわねばならない。
もちろん悪い製品ではなく、品質・性能は優れていて、
その面で“良い”のは確かである。しかしそうした“良い”では、
後発国が参入してきて価格で激しい競ういまの時代には
必ずしも通用しないのである。
日本企業はモノ作りにおいて本当の良さを追求せず、
安く作ることに全力を投入し続けて、失敗してしまった。


日本がこれから、後発国との激しい競争に勝ち抜いていくには、
安い製品ではなく、高くても売れる本当に良い製品をめざさねばならない。
それは、単に性能・機能が良いのではなく、
えもいわれぬ魅力を持つ“味”がある高級製品である。
それこそが、豊かな社会で生まれる、磨き上げられた、
洗練された、本当に良い製品ともいえる。

日本は豊かな社会であり、そうした製品が求められるはずである。
日本の古来の工芸品も民芸品も、すべて素晴らしい道具である。
それを創ってきた伝統が日本にはあります。
それは、モノ作りの大きな蓄積で、大量生産製品でも
“味”がある高級製品を創り出すことができる。
高くても売れる製品で、日本は勝負しなければならない。

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